ゼミナール

「こう住む、ああ住む」ゼミナール

第4回〈本編〉 こだわりゼロ派 vs 最大限こだわりたい派

つねにプレーンでいるか。あるいは探求を続けるか。
暮らしの可能性に、こだわりの有無は関係ない!?

2016年6月1日更新

人々の住まいや暮らしへの哲学に迫る
「こう住む、ああ住む」ゼミナール。
第4回は少し変わったテーマを設けてみました。
それは、「こだわらない暮らし方」
代表には、「こだわりのない人を探してしているなら適任ですよ」と
自ら名乗り出てくれた会社員のYさん。

対するこだわり派は、
こんどう助手がかねがね「おしゃれな家に住んでいる・・・」と
気になっていた、WEBデザイナーのNさん。

一体どんな展開になるのか予想もつかぬまま、
第4回対決の始まりです!

〈 こだわりゼロ派代表 〉
会社員 Yさん

社会人3年目。休日はもっぱら自宅にこもってネット三昧という、今どきな若きサラリーマン。でもそのおかげで、映画や本への造詣はなかなか深い!?

〈 こだわりたい派代表 〉
デザイナー Nさん

WEBデザイン会社の看板デザイナー。昨年結婚し、新居購入も試みるが諸事情により断念。インテリア好きが高じて、家具を自作することもしばしば。

住まいへの条件が変わらない人・変わっていく人

住まいや暮らしへの関心が高いこんどう助手としては、家には「こだわって当たり前」くらいに考えていました。でも実は、そうではないらしい…。それを証明するのは、こだわらない派のYさんです。今のお住まいを決めた理由等はなんだったのでしょう?

「駅近・安い・虫が出ない。以上です。仕事もあるので、立地はまったくどこでもいいってわけにはいきません。でも、大学生で1人暮らしを始めたときから、条件としてあるのはこの3つだけ。不動産屋さんにこれだけ伝えて、出てきた物件に住みます。階数は何階でもいいし、光は電気があればいいと思うので、方角も気にしません。家具は必要以上に新調しないので、最後に引っ越したときも特に何も新調してないですね。今あるのは、ベッドとローテーブル、たんす、洗濯機、レンジくらい…あ、冷蔵庫は使わないので電源を抜いちゃいました。」

れ、冷蔵庫の電源を抜く…? どうやって暮らしているの…? 気になる点が満載ですが、ひとまずはこだわり派のNさんにも聞いてみましょう。

「今の部屋は広さが決め手でした。駅からはちょっと遠いけど、周囲の生活環境もいいので苦にはなりません。私の場合は逆に、引っ越しを繰り返すたびにこだわりポイントが増えていきましたね。初めて部屋探しした時はよくわからなかったのでとにかく安いところ。ただそこが狭すぎたので、次は広さを優先。そしたら1階だったため湿気や音が気になり、次は最上階へ…といったように」

部屋の条件がずっと変わらないYさんと、こだわりが絞り込まれていくNさん…すでに両者の間に違いが見られますね。ちなみにNさんのお宅はインテリアも凝っていますよね、いつごろからこだわりに目覚めたんですか?

「高校3年生の時、イームズのシェルチェアと出会ってからです。こんなかっこいい椅子があるのかと衝撃を受けて、当然安くはない買い物なので必死でバイトしました。ようやく手に入れて意気揚々と自宅に持って帰ったら、親父に『駅のベンチみたいだな』って言われましたけど(笑)。 それがきっかけで空間デザインに目覚め、美大に行けばこういったことが勉強できるらしい…と、それまでデッサンもなにも勉強したことがなかったのに勢いで受験しました。」

WEBデザイナーさんなのでグラフィックを勉強されていたと思っていましたが、空間デザインを学んでいたとは! それはこだわりも強くなるはずです。

「そうですね。でも正直、設計図面を書いたりするのは苦痛で…。もっと作るほうのことをやりたくて、卒業制作では家具制作に取り組みました。でも、ただ作るだけでもつまらないので、製作過程をWEBにアップしていったらどうかと思いついて。そしたらWEBサイトを作る方が楽しくなってしまい、今に至るというわけです。」

こだわることで感じた「違和感」

Nさんがそうであったように、ファッションや音楽に目覚める高校・大学時代は、インテリアにも興味を持ちだす頃ですよね。Yさんもそういったことはなかったんでしょうか?

「ふふふ・・・ありましたよ~。周りがそういった"おしゃれ"なことに興味を持ち始めたので、自分もちょっとこだわってみようかな、と。急に洋楽を聞き始める中学生男子みたいな感じですね。でも、すぐに違和感に気づいたんです。なんだか自分に嘘をついているような気がして…。それ以来、こだわることは止めました。今家にある家具すべてホームセンター、生活用品もほぼ100円ショップです。何の不自由もありません!」

自慢気ですね・・・(笑)Nさんからすると、こういった人は信じられないのではないでしょうか?

「たしかにびっくりはしますが…いやいや、でもいいと思いますよ。何にこだわるかは人それぞれだし、別に住まいやインテリアに興味がなくても他に打ち込むものやこだわりの趣味があれば。私は音楽もやっていたしファッションも好きですが、周りの人もみんながみんな住まいにこだわっているってわけでは全然ないので」

その通りですね。ではYさんが人生においてこだわっていることって、なにかありますか?
どんなことでもいいのですが…

「(キッパリ)ないですね。無趣味な人間です。その時々ではまっていることはあるのですが、長続きはしません。ちなみに今は将棋。たまたま羽生名人の伝説的な対局動画をYoutubeで見たんですが、すっかり感心してそれ以来アプリでずーっとひとり将棋を指しています。まあでも、これも1か月は持たないんじゃないでしょうか。」

せっかくのNさんのフォローが台無しに(笑)。でも、こだわりを持って何かを追求している人を見るとちょっと羨ましかったりしません?

「人生楽しそうだな、とは思います。僕は直接的な刺激でしか面白さを感じないタイプなので、物を見たり好きなものに囲まれたりするだけで楽しくなれるのはいいな~と思います。家にいても、紙面か画面の中しか見ていませんからね。部屋がどうなってるかに興味がなくて、ある時ふと、あっ、あそこにコンセントあったんだって気づいたりします。」

「ええー、なにそれ!さすがに驚きますね…。 こだわるのは確かに、楽しいですよ。インテリアが好きでいろいろ見ているとほかのジャンルにも詳しくなったりもしますし、家のことを考えているうちに料理なんかもよくするようになったり。いちばん楽しいのは、家具を買って、それをどこに置こうか考えている時間。時にはパソコン上で部屋の写真と家具の写真を合成してシミュレーションまでしたり(笑)」

そ、そこまでして!デザイナーさんならではですねぇ。でもそれわかります、こうしようああしようって悩んでいる時がいちばんワクワクします!インテリアってライフスタイルに直結するので、インテリアを考えることが自分の生活や価値観を見直すきっかけになったりもしますよね。

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