ゼミナール

「五感インテリア」ゼミナール

もっと豊かに「香り生活」 ②

癒しの芸術品 サンタ・マリア・ノヴェッラ

2015年11月30日更新

イタリア・フィレンツェの
現存する世界最古の薬局「サンタ・マリア・ノヴェッラ」。
ドミニコ会の修道士たちが
自ら栽培したハーブを使って飲み薬や塗り薬を調合し
修道士仲間の治癒に用いていた――
それから800年もの歴史の中で、自然のハーブから数々の香りの芸術品が生まれ
いまなお、世界のセレブリティから愛されつづけています。
とりわけ空気が乾燥し冷たくなるこれからの季節
自らの癒しの香りとして、大切な人へのクリスマスギフトとして。

サンタ・マリア・ノヴェッラを代表するオーデコロンは40種類以上。ほとんど差異のないデザインに"処方"重視の考え方がみてとれる。左からルシアン・コロン、サンタ・マリア・ノヴェッラ、ザクロ。写真はかつてのサンタ・マリア・ノヴェッラ広場と教会。

サンタ・マリア・ノヴェッラのルームフレグランス

2015年はフィレンツェ・京都の姉妹都市提携50周年にあたり、両都市ではさまざまな記念イベントが行われました。フィレンツェを代表する老舗であり、2000年にその前身が発足したイタリア老舗協会の初代会長に社長兼共同オーナーであるエウジェニオ・アルファンデリー氏が選出されたサンタ・マリア・ノヴェッラでも、11月1日に記念の新しい香り「オーデコロン チンクアンタ」が誕生するなど、日本や京都との友好が深まる節目の年となっています。

フィレンツェ本店の雰囲気を踏襲したサンタ・マリア・ノヴェッラ銀座の、荘厳なたたずまいに少し気後れする……という人もいるかもしれません。輸入販売を手がける株式会社 ヤマノ アンド アソシエイツのご担当に、まずはサンタ・マリア・ノヴェッラを代表するオーデコロンについてお聞きしました。

「現在40種類以上のオーデコロンがありますが、"王妃の水"と呼ばれるオーデコロンは、その名も"サンタ・マリア・ノヴェッラ"といい、オーデコロンの原点と言われています。16世紀にカテリーナ・ディ・メディチがフランスのアンリ2世へ嫁いだ際に、特別に調合された香りです。こうしてイタリアの香りがフランスに持ち込まれました。サンタ・マリア・ノヴェッラの香りは、当時フランスで使用されていた香水よりも繊細で軽やかだったため、センセーションを引き起こしたと言われています」

世界最古の薬局に端を発する。それも、1221年フィレンツェに移り住んだドミニコ会の修道士たちが、庭園で栽培した天然ハーブから手づくりした薬。蘊蓄(うんちく)がありそうなストーリーに惹かれてか、香り好きな女性はもとより、男性ファンが多いのもサンタ・マリア・ノヴェッラの特徴のひとつ。伊勢丹新宿メンズ館にショップがあることからもうかがえますが、なかでも男性に人気なのが「ポプリ」の香りです。

草花や植物の実、樹脂などを素材に、伝統的な製法により30日以上熟成させてつくるポプリ。湿り気のあるポプリを小皿に入れて部屋に置くだけでも香り立つ。写真左からシルクサシェ(グリーン、ボルドー)、テラコッタポプリポット、ハンドペイントボプリポット アルバレッロ。

独特なスパイシーな香り、と言葉ではそれ以外の表現が見つかりませんが、単独の香りからは決して生まれないブレンドの力を感じます。実際、湿り気のあるポプリを手で混ぜてみると、葉っぱあり、花びらあり、木の実あり。そこに植物の蒸留液のエッセンスが加わり、熟成を経て、"重ね合わせた"香りが生まれるのだとか。

「このポプリを入れたサシェは男性のお客様が愛車に置かれるなど人気です。女性の中でも、ばりばりお仕事をなさっているような、フェミニンな香りだけでは物足りないという方に支持されています」(ご担当)

珍しく、インテリア用のポプリから、同じ香りのオーデコロンが生まれたという「物語」もある香りです。

もうひとつ、サンタ・マリア・ノヴェッラを代表する香りが"ザクロ"。甘酸っぱい独特の香りには世界中にファンがいて、アロマキャンドル、テラコッタ、タボレッタ(コラム参照)などのルームフレグランスの他、バスソルトも人気があり、入浴後の残り香をインテリアフレグランスとして楽しむ、まさに「香り生活」上級者も。そして、よりフェミニンな薔薇の香り"ローザ"の人気は、サンタ・マリア・ノヴェッラにおいても言わずもがな、です。

左からローズウォーター、アロマキャンドル ローザ、ルームエキストラクト ローザ(右横のテラコッタにたらして香らせる)、ローズキャンドル。

クリスマスギフトに、自分へのリラックスタイムに、癒しの芸術品を

イタリア語でクリスマスのことを"ナターレ"といいます。クリスマスは家族とゆったり過ごす大切な時間だから、甘く温かみのある香りで部屋全体を包みたい。そんな思いから、家族や友人、パートナーへの贈り物として、インテリアフレグランスはクリスマスギフトの定番です。サンタ・マリア・ノヴェッラには"ナターレ"という名の甘いお菓子のような香りがあり、毎年、期間限定でルームスプレーとアロマキャンドルが販売されます。

それでも、「香りをギフトに」ということや、お客様を迎える室内に自分の好きな香りを漂わせるということは、よほど親しい間柄でなければ、ためらってしまいがちです。

「確かに日本人は奥ゆかしいので、個性的な香りは嫌じゃないかしらと相手を慮り、結果的に安心感のある柑橘かフローラルの香りに落ち着かれることが多いようです。海外の方はその点、自己表現のひとつとして香りを使われる。体につけるものは確かに好き嫌いがありますが、ルームフレグランスであれば、少し思いきって積極的に香りを選ばれてもよいと思います」(ご担当)

さらに、これから師走の忙しい季節、自分の部屋で過ごすほんの短い時間でも、自身のために香りを楽しむ。バスタイムなのか、寝るときなのか、部屋でくつろぐときなのか。あるいは洋服を香らせてそれを纏うときなのか。サンタ・マリア・ノヴェッラのストイックでありながら"癒しの芸術品"と評される香りが、豊かな時間をもたらせてくれること請け合いです。

ナターレ(クリスマス)の香りのルームフレグランス。左からルームスプレー ナターレ、アロマキャンドル ナターレ(ともに11/19〜12/31の期間限定販売)。手前は新発売のタボレッタ メダリオンとタボレッタ ステラ(ともに2枚入りで4,104円・税込)

クローゼットやルームフレグランスとして 〜香りのタボレッタ〜

左からザクロ、ポプリ、ラベンダー、リラックス、ローザ。タボレッタは紐付きで、クローゼットにかけても、小皿に入れてルームフレグランスとしても。各2枚入り。

使い方いろいろの紙香
〜アルメニアペーパー〜

古代アルメニア人が部屋を清めるために使ったという逸話からつくられた紙香。安息香がしみ込ませてあり、ジャバラに折ってお皿に置き焚いて使う使い方のほか、名刺入れに入れたり、本に添えてギフトにしたり、文香として使ったり。密かなベストセラー。

サンタ・マリア・
ノヴェッラ銀座

104-0061 東京都中央区銀座6-8-17 1F
TEL 03-3572-2694

http://www.santamarianovella.jp

*コラムと店舗写真は
 株式会社アマノ アンド アソシエイツ提供

株式会社 ヤマノ アンド アソシエイツ

TEL 03-3584-7019

取材:2015年11月
撮影:狩野吉和(株式会社 フレンズ)

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